INCUBATION OFFICE
インキュベーションオフィス入所企業紹介

株式会社Engine

代表者名

東 優

Website

https://www.engine-corp.biz/

連絡先

EMAIL:info@engine-corp.biz

ワクワクするアイデアでビジネスの未来を切り開く。
不確実で予測不能な現在のビジネス環境を悲観的に見るのか?ワクワクする挑戦と捉えるのか?当社は圧倒的に後者のスタンスで企業の課題解決に取り組みます。既存事業のリブランディングや新規事業の立ち上げ、あるいは広告コミュニケーション、課題解決のための手段を360°で考え抜き、事業成長の“エンジン”となるソリューションをご提案します。

マーケティング・プランニング
ブランド・コンサルティング
事業開発
広告プランニング

CREATOR’S VOICE
クリエイターズボイス-
入所企業インタビュー

企業が頭を悩ませている課題を解決をしていく上で、ただ依頼された案件をこなすだけではなく、事業戦略の提案から携わり、企画を練り、プロジェクトを立ち上げて動かし、最終的な着地までの全てをコーディネートする。「根っこの部分から一緒にやりたい」、「クライアントさんも一緒のチームになって考えてアウトプットしたい」と、楽しそうな笑顔で語る株式会社Engineの東優さんにこれまでとこれからのお話をお聞きした。

軽いフットワークとワクワクさせるアイデアで企業の課題を解決する

株式会社Engine 東 優 氏

チームでアウトプットする楽しさは学生時代からずっと変わらない

東さんが持っているスキルの中でも、コミュニケーション能力は非常に重要な部分を占めているが、学生時代は協調性がゼロだったという。中学校で入っていたバスケットボール部で同級生とケンカをして退部することに。その後、建築を学ぶために入学した明石工業高等専門学校のバスケ部では先輩と衝突してまたもや退部。学校全体が盛り上がる文化祭でも一緒に楽しみたい気持ちはあるものの、どうしても素直になれずいつも斜に構えてしまっていた。卒業後は千葉大学工学部、東京工業大学大学院課程に進学して建築を学び続けた。その間、中学高校時代の素直になれなかった反動なのか、友人たちとチームを作って映像を交えたインスタレーションのイベントを行うようになった。チームでアウトプットをすること、映像の面白さ、来場者にイベントを体験して楽しんでもらう嬉しさ。東さんの興味は大きく方向転換した。そして、9年間建築を学んできたにもかかわらず、就職先は映像を扱う企業を志望するようになったのである。その結果、映画の配給やテレビCMに関わることができるのではという期待を持って、大手広告代理店である博報堂に入社したのであった。

博報堂入社後に配属されたのは制作部署ではなく、適性があると判断された営業部署であった。精密機械や化粧品、健康食品メーカー、IT企業などのクライアントを担当していた。この頃、東さんと営業活動を共にしていた先輩に海外志向の強い社員がいた。海外にそこまで意識のなかった東さんであったが、一緒にいるうちに感化されてしまい、海外へのチャンスがあったら手を挙げてやろうと目論むようになった。そして、入社して4年が経った2012年、北京博報堂に出向する社員を会社が募った際、手を挙げた東さんが選ばれたのである。こうして、東さんは国境を越えて中国での営業活動を行うことになった。

 

中国では言葉はもちろん文化や慣習も日本と大きく異なり、戸惑うことが多かった。そういった違いを目の当たりにしたのは、中国での最初の仕事であった。ある日系のカメラメーカーのブランディング案件で、企業のスローガンやコンセプトをPRするために、カラフルな衣装を着た多くの人たちが街の中で突然踊りだす、当時流行していた「フラッシュモブ」を行う企画を立てた。しかし、中国はデモや暴動に対して非常に過敏であり、市民が集団で集まることを警戒するため、どのようなイベントであっても、それに対する警察の目はとても厳しいものであった。もし、イベントが察知されて警察が出動すると、即刻解散命令が出されてしまう。それでもより多くの人たちに出演を依頼するために奔走し、最終的にクライアントであるカメラメーカーの社長まで巻き込んでフラッシュモブを実行させたのであった。イベントは多くのメディアに取り上げられたことで大成功を収めたのだが、この直後に尖閣諸島の反日デモが連日に渡って行われたのである。「基本的にノリのいい人が多いので、僕らがやろうとしてくれることに共感さえしてくれればイベントでもオッケーなんですが、反日デモの後だったら絶対にダメでした。運がよかったです」と東さんは当時のことを語ってくれた。

日本で営業担当をしていた時は、制作会社や社内のスタッフ、クリエイティブディレクターやプロモーション担当スタッフなど豊富な人材で構成された大規模のチームであったが、中国では手探りで進行していく上にスタッフも充実しているとは言えなかった。東さんは営業本部長の肩書きであったが、プロモーションディレクターを兼任し、目の前にある戦力をなんとか駆使してサービスや商品を打ち出すアイデアを出し、協力者を自分で探しに行くなど、1から100まで関わっていくようになったのであった。「泥臭いやり方でしたが、自分自身に地力がついたし、当時の経験は今の自分にとって一番大きいバックボーンになっています」と東さんは笑顔で語ってくれた。

独立に向けてさらなるスキルアップを自らに課していく

北京博報堂には4年間いたが、その出向が終わる頃には、東さんに二つの大きな変化が生まれていた。一つ目は会社からの独立を考え始めていたことである。この時期、日本ではインバウンドブームが起こり、海外から日本に多くの観光客が押し寄せ、大量の買い物をする風景が日々のニュースで流れていた。そうした日本の様子を中国から俯瞰で見ていると、その動きが東京や有名観光地に集中していることに気がついたのである。観光客の流れだけではなく、経済的にも東京を中心とした経済圏に一極集中しがちな流れを、自分の生まれ故郷である関西圏に還流したい。そのために、広告やコミュニケーション、マーケティング、クリエイティブをプロデュースする自分のスキルが役立つのではないかと思うようになったのである。 そして、もう一つの変化は現地で交際していた中国人の女性と結婚したこと。帰国の辞令が出た時に、駆け込みで北京の役所に婚姻届などの申請書類を提出して籍だけを入れて二人で帰国したという。帰国してすぐに独立したいという思いはあったが、奥様のビザなどのことを考えると信用力のある大企業に勤務している方が様々な面でスムーズに運ぶことが多いため、東さんは独立への気持ちを抑えて、もうしばらく博報堂に在籍することにしたのである。

帰国から2年ほど経った2017年、10年間勤めた博報堂を退社。しかし、すぐには独立をせず、自分自身に足りないスキルを補うためにクックパッド株式会社に入社。ここで、自社のサービスや商品を売る事業会社の活動、そして生活には欠かすことのできない「食」の事業を経験しようとしたのである。入社してすぐに設立された子会社であるCookpadTVに立ち上げメンバーとして出向し、マネタイズ全般において手腕を振るった。収益を上げるための構造から広告の内容と商談、出演タレントとの折衝やサービスの磨き込みなど、自社の商品とサービスを収益につなげていくため、プロジェクト全体に関わっていた。

これまで培ってきたスキルで関西に経済の流れを作りたい

2019年9月にクックパッドを退社した東さんは、東京から故郷の神戸に戻り、10月に株式会社Engineを設立。ついに独立を果たしたのである。現在も、中国で日本を見て独立を考えたあの日の想いは何一つ変わっていない。東京や大都市圏での一極集中から脱却し、地域に還元できる動きや流れを作ることを実践していきたい。「根っこの部分」である企業の新規事業や商品開発、サービス開発の提案からプロジェクトの立ち上げ、コーディネート、発信、着地までやっていきたい。こういったことでその企業が育って規模が大きくなれば雇用も増え、きっと地域にプラスの効果が生まれる。

独立してから手掛けた案件も、こういった想いに溢れている。その例として、兵庫県で地域に根ざしたフリーペーパーを発行しているクライアントが運営する、動画メディアの立ち上げを支援した案件がある。紙メディアでずっとやってきていたが、違う切り口で事業拡張をしようと動画で兵庫県の「食」について発信していくプロジェクトを立ち上げたのであった。レシピ動画だけでなく、生産者である農家や製造業者にインタビューに行くなど、食についてあらゆるものをコンテンツ化していった。立ち上げ支援だけでなく、動画のディレクションも手がけていた。また、近年流行し始めているゴーストレストランを介して、小規模有機農家と都市在住者がお互いの結びつきを生み出すプロジェクトも手がけている。ゴーストレストランはイートインスペースを持たず、UberEatsなどのデリバリーを最初からメインにしたクラウドキッチンであり、飲食店の新しい形として大きな注目を集めているシステムである。さらに、東京に本社を置くある企業の関西支社の立ち上げの支援も行った。顧客開拓支援や組織設計のアドバイスなど、新規事業におけるコンサルティングも幅広く対応している。

企業が抱える課題の川上から川下まで広い範囲で対応できるチカラで、関西に流れを持っていきたい。それは自分自身はもちろん、クライアントでありパートナーである企業も一緒に「ワクワクするような仕事」をやっていきたいという想いが東さんの根底にある。このワクワクするような仕事をする気持ちは、大学生時代に仲間たちと楽しみながらインスタレーションイベントをアウトプットしていた時と何一つ変わっていない。楽しそうなところに、人は集まる。そして集まった人たちでさらに大きなワクワクを生み出す。「存在感のある会社になっていきたいなと思います。ミーハーかもしれないけど話題になりたい。それは成果を上げてきた結果だし、信頼されているということだと思います」そう語る東さんは、それが実現する未来にきっとすぐにたどり着くだろう。軽いフットワークで歩み続けるだけでなく、即実行する行動力、困難をアイデアとコミュニケーションで解決するチカラで、ワクワクする未来を引き寄せてしまうからだ。